giyamanの日記

いつもの日常だけど・・・

虚構仮想小説『嘘八百大言壮語辞典』その1

満洲国ハルピンにて』

冬の句 金賞受賞
屁を放りて 何処も高き 糞の山

【撰評】へをひりて いずこもたかき くそのやま
この句は最早俳句ではない、基本的に季語のない俳句は川柳であろう。そこで、満州で権威ある俳句会『満句会』では、選外とされ、一顧だにされなかった作品である。そこで満州で権威ある俳句会『満句会』の傍流、白莫迦派選傑作集を編む時にこれを金賞としたものである。
【解説】
ご存知の通り、満州ハルピンの冬は厳しい。平均的に氷点下20度を下回ることはしばしば見受けられる。それは脱糞の後、直ちに凍結する糞が山になっていく様を表現している。あまりに高くなった糞は、金槌などを用いて砕いて、尻に刺さらない様にしなければならない。そんな情景が即座に浮かぶこの句は、金賞にふさわしい傑作とされたのである。


夏の句
銀蠅の 喜び絶頂 香る糞便

【撰評】ぎんばえの よろこびぜっちょう かおるふんべん
この句は白莫迦派選傑作集で銀賞を受賞した。当然権威ある俳句会『満句会』では選外である。
大きな銀蠅の喜びが具現されている。
【解説】
夏は、そこら中に充満する糞便の匂いが漂う。風がないと、溜まった毒ガスの如き様相を呈する。だから銀蠅の喜び一入なのである。

春の句
陽だまりに 香る糞便 そこらじゅう

【撰評】ひだまりに かおるふんべん そこらじゅう
この春の句は、大陸性の気候に鑑み、春の温暖化と共にそこら中で溶けゆく糞便から立ち上る匂いを謳っている。まさに時候に沿った句である。銅賞。
【解説】
ハルピンでは、春の訪れと共に、そこら中で一斉に、冬に凍っていた糞便が溶け出す。冷凍状の糞便はほとんど臭わないが、大量に溶け出す糞便の匂いは強烈である。正に春の時期に相応しい句である。

秋の句
そろそろと 寂しく香る 糞便よ

【撰評】そろそろと さびしくかおるふんべん そこらじゅう
ちと陳腐ではあるが、秋のそこはかとない寂しさを謳っている点が注目されて、アルミニウム賞。(あたりき車力ブリキに鉄板、金銀銅にアルミニウムよ!に順で賞が下される)
【解説】
夏まであんなに臭かったのが、冬に向かって少しづづ臭さが柔む様が、寂しさを誘っているわけだが、はっきり言って、そんなもんどうでも良い。

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虚構仮想小説
嘘八百大言壮語大辞典  収録予定 選外 選集 より

満州で権威ある俳句会『満句会』 傍流 白莫迦派選

尚これらの句は、満州日報 お座敷川柳の欄に掲載された。

(虚構仮想小説『嘘八百大言壮語辞典』資料より抜粋)

ふぉーっふぉっふぉっふぉっふぉ(^o^);

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